学パロ 昼が好きな夜と夜が嫌いな昼 壱
日が落ちて暗くなりつつある放課後、誰も居なくなった教室の後ろの棚の上の片隅で、壁に背を預け行儀悪くも足を伸ばしている影が一つ。おそらく普段の彼の姿を知る者としては驚くべき所作なのだろう、その影の持ち主、リクオ自身そう思いながら傍らの小さな…
最期まで、君と共に夜のリクオ×昼のリクオ
弟夜と兄昼 肆(一部、牛昼)
隙間から覗くそれに、あぁ、綺麗だなと思った。自分よりも日に焼けて健康そうな肌も、ぎゅっと固く瞼を閉じて耐えるようなその顔も、ぴんと伸びる爪先も、猿轡をされた唇から零れる喘ぎ声も、みんなみんな綺麗だと思った。綺麗という言葉以外それを表す言葉…
最期まで、君と共にリクオ受け,夜のリクオ×昼のリクオ
弟夜と兄昼 参
その者の印象は御機嫌麗しゅうなんて言葉使う奴、本当に居たんだなぁくらいだった。正直どうでも良かった。挨拶だろうが御機嫌取りだろうが。ただあまりにも自分ばかりに話しかけてくるのが気に入らなかった。この者には見えてないのだろうか――自分の手を…
最期まで、君と共に夜のリクオ×昼のリクオ
弟夜と兄昼 弐
「昼っ! また試験で一番取ったんだってな!」 そう言って夜は帰ってきたばかりの兄の部屋に勢いよく飛び込んだ。着替えの途中だったのか、普段着の着物の帯を締めていた昼は突然訪れた弟に目を丸くし、手を止める。「よ、夜!」「お帰り、昼。で、おめでと…
最期まで、君と共に夜のリクオ×昼のリクオ
弟夜と兄昼 壱
嫌い、嫌いだよ……君なんか大っ嫌い。ちょっと頑張っただけで僕の欲しいものを全てを手に入れられる君なんて。ちょっと笑っただけで、あんなにも愛される君なんて。きっとこの世の人間、妖をとある一つの法則で分けるとしたら、それはきっと自分と夜みたい…
最期まで、君と共に夜のリクオ×昼のリクオ
妖怪夜と小学生昼 / Byオジプラスbot
好きなのに。こんなにも好きで好きでしょうがないのに、それを口にすればするほど夜はいっつも大人の余裕な笑みを浮かべてこちらを子ども扱いした。「僕、本当に夜のことが好きなんだよ?」「ははは、そりゃあ随分、ありがてぇこった」 ほら、またそうやっ…
最期まで、君と共に夜のリクオ×昼のリクオ
夜と昼と鴆
顎を掴む指が痛い。その内の親指だけが口の中へと突っ込まれ、上手く下顎を押さえているのか閉じることが出来ない。「…ぁ…う、…あ゛っ…」 無理やり上を向けさせられた開きっぱなしの唇に少し冷たくなった匙が触れる。傾けられたそれからはどろりとした…
最期まで、君と共に夜のリクオ×昼のリクオ
寝かしつけ
ぽん、ぽん、と心地よいであろう間隔で眠りに落ちかける子どもの背を優しく叩く。うとうととしたその顔の瞼は重そうに下りてはゆるりと上げられ、どうしても眠りたくないのかその指はぎゅうっと着物にしがみついた。それにまた、ぽん、ぽんと背を叩いてあや…
最期まで、君と共に夜のリクオ×昼のリクオ
後天性 夜昼女体化
そう、例えば胸とか下半身とか? 性別が変わったら気になるものは気になるだろうね、それなりに。でもそれは最初だけの話であって、慣れてくれば徐々に弊害が生じてくる。すなわち、「………重い、」「それ、なんかの嫌味か何かかなぁ、夜?」「嫌味じゃな…
最期まで、君と共に夜のリクオ×昼のリクオ
夜→昼→鴆:偉そうな彼のセリフ / By 確かに恋だった
好きなのだと言われた。家族ではなく、仲間としてでなく、一個人として、一人の男として君が好きなのだと、子どもはそう言った。好きだと言われることに嫌悪は無かった。けれどもそれが子どもへの愛だの恋だのへと繋がるかと問われれば答えは否、としか言い…
最期まで、君と共に夜のリクオ×昼のリクオ
夜→昼→鴆:年上の彼のセリフ / By 確かに恋だった
『――悪ぃな、ガキには興味ねぇんだ』 そうこっぴどく振られたリクオ……もとい昼のリクオは一人、夢現の世界で黙々とふくれっ面を続行していた。相手はそう、鴆だ、あの莫迦鳥だ。告白する者がどれほどの勇気を振り絞って相手に想いの裡を伝えたのかを欠片…
最期まで、君と共に夜のリクオ×昼のリクオ
夜昼:純粋じゃない彼のセリフ / By 確かに恋だった
胸の奥でぐるぐるする淀んだ気持ちが嫌いだった。綺麗じゃない、浅ましい想いや願いを抱いている自分が恥ずかしかった。恋焦がれるほどに想いを抱く相手は、その男は自分と違ってあまりにも美しかったからより一層隠さねばと思った。ひとつがふたつ、ふたつ…
最期まで、君と共に夜のリクオ×昼のリクオ