学パロ 昼が好きな夜と夜が嫌いな昼 参
はぁっ、と息吐いて唇を離す。整わぬ呼吸を押し留めながら、直前まで口付けていた夜をじとりと睨んだ。自分はこんなにも息を乱しているというのに、目の前の男と言えばこの余裕綽々の顔、なんとも腹立たしいことである。それもこれもあんなにキスが上手いの…
最期まで、君と共に夜のリクオ×昼のリクオ
学パロ 昼が好きな夜と夜が嫌いな昼 弐
「……離して、っていうか離せ!」「いやだ」「我儘言ってんじゃな……! って、ちょっ、夜……んっ」 ギリギリと拮抗、そして最後には抵抗という暴れを見せるも空しく問答無用で押し留められ、口付けられる。ここは学校で、誰もいない教室で、けれどもドア…
最期まで、君と共に夜のリクオ×昼のリクオ
学パロ 昼が好きな夜と夜が嫌いな昼 壱
日が落ちて暗くなりつつある放課後、誰も居なくなった教室の後ろの棚の上の片隅で、壁に背を預け行儀悪くも足を伸ばしている影が一つ。おそらく普段の彼の姿を知る者としては驚くべき所作なのだろう、その影の持ち主、リクオ自身そう思いながら傍らの小さな…
最期まで、君と共に夜のリクオ×昼のリクオ
弟夜と兄昼 肆(一部、牛昼)
隙間から覗くそれに、あぁ、綺麗だなと思った。自分よりも日に焼けて健康そうな肌も、ぎゅっと固く瞼を閉じて耐えるようなその顔も、ぴんと伸びる爪先も、猿轡をされた唇から零れる喘ぎ声も、みんなみんな綺麗だと思った。綺麗という言葉以外それを表す言葉…
最期まで、君と共にリクオ受け,夜のリクオ×昼のリクオ
弟夜と兄昼 参
その者の印象は御機嫌麗しゅうなんて言葉使う奴、本当に居たんだなぁくらいだった。正直どうでも良かった。挨拶だろうが御機嫌取りだろうが。ただあまりにも自分ばかりに話しかけてくるのが気に入らなかった。この者には見えてないのだろうか――自分の手を…
最期まで、君と共に夜のリクオ×昼のリクオ
弟夜と兄昼 弐
「昼っ! また試験で一番取ったんだってな!」 そう言って夜は帰ってきたばかりの兄の部屋に勢いよく飛び込んだ。着替えの途中だったのか、普段着の着物の帯を締めていた昼は突然訪れた弟に目を丸くし、手を止める。「よ、夜!」「お帰り、昼。で、おめでと…
最期まで、君と共に夜のリクオ×昼のリクオ
弟夜と兄昼 壱
嫌い、嫌いだよ……君なんか大っ嫌い。ちょっと頑張っただけで僕の欲しいものを全てを手に入れられる君なんて。ちょっと笑っただけで、あんなにも愛される君なんて。きっとこの世の人間、妖をとある一つの法則で分けるとしたら、それはきっと自分と夜みたい…
最期まで、君と共に夜のリクオ×昼のリクオ
妖怪夜と小学生昼 / Byオジプラスbot
好きなのに。こんなにも好きで好きでしょうがないのに、それを口にすればするほど夜はいっつも大人の余裕な笑みを浮かべてこちらを子ども扱いした。「僕、本当に夜のことが好きなんだよ?」「ははは、そりゃあ随分、ありがてぇこった」 ほら、またそうやっ…
最期まで、君と共に夜のリクオ×昼のリクオ
夜と昼と鴆
顎を掴む指が痛い。その内の親指だけが口の中へと突っ込まれ、上手く下顎を押さえているのか閉じることが出来ない。「…ぁ…う、…あ゛っ…」 無理やり上を向けさせられた開きっぱなしの唇に少し冷たくなった匙が触れる。傾けられたそれからはどろりとした…
最期まで、君と共に夜のリクオ×昼のリクオ
寝かしつけ
ぽん、ぽん、と心地よいであろう間隔で眠りに落ちかける子どもの背を優しく叩く。うとうととしたその顔の瞼は重そうに下りてはゆるりと上げられ、どうしても眠りたくないのかその指はぎゅうっと着物にしがみついた。それにまた、ぽん、ぽんと背を叩いてあや…
最期まで、君と共に夜のリクオ×昼のリクオ
鴆と子リクオ
遠くでごふ、かふ、と息を詰めるような我慢するような咳の音にふと意識が浮かび上がった。じっとりと重苦しいくらいの闇の中、いつもならぐっすりと眠っている時間で、これくらいの小さな音では起きもしないというのに、不思議と今日に限って目が覚めてしま…
最期まで、君と共にぬら孫 他
鴆と子リクオと父
「ねぇ、おとうさん。どうして、ゼン君には名前が無いの?」 ことり、と可愛らしく首を傾げた息子にそんなことを聞かれた。「? 名前ならあるだろ? 鴆、てお前も呼んでるじゃねぇかい」「違うよ、それは妖怪の種類の名前って、この前ゼン君言ってたもん」…
最期まで、君と共にぬら孫 他