レイフロ×クリス(小説)

Adam’s CHERRY-3

 誰かに血を与えることなど想像したこともなかったが、やってみれば案外こんなものなのかとレイフェルに血を与えながらぼんやりと思う。どこからが良いかと訊いて「首」と即答された時はさすがに身の危険を感じたが、レイフェルもレイフェルなりにこちらの意…

Adam’s CHERRY-2

 「だ~~か~~ら~~~〜! チェリーは働きすぎなんだ! 長期休暇を要求する!」 レイフロはそう叫びながらバン、と強く机を叩いた。衝撃で灰皿が軽く浮く。灰が少々飛び散り、傍にいたレイモンドが目を丸くするが知ったことではなかった。クリスの元か…

Adam’s CHERRY-1

「チェリーの分からず屋~~~!」「って……マスター⁉︎」 瞬く間も無くバサバサ、キィキィと渦巻く風と共に窓から飛び出していくコウモリの大群。煽られるようにふわりふわりと揺れるカーテン。しばし呆然とそれを眺め、やがてやってしまった…とでも言う…