帝国パロ 3

長椅子に皇子座らせます。一緒にエルダークアールちゃん乗せます。足元に何匹かのクアールちゃんがかまってもらえるのを伏せしながら待ってます。クアールちゃんが足首にしっぽ絡ませてくるのをくすぐったそうに笑いながら皇子はあまえるようにエルダークアールちゃんにしなだれかかります。お耽美では。
プロンちゃんには一糸纏わぬ姿でエルダークアールちゃんを抱きしめて首にぐりぐり頭を押しつけてほしいし、そんな一人と一匹を見たクアールちゃん達にはわしにもかまえと言うようにすり寄ってプロンちゃんの背中にぐりぐり額を押しつけてほしい。
これどう考えても皇子とアデおじの情事後だ…一応最低限身なりと周囲は綺麗にされてるけど寒くて目が覚めてぶるって震えたらお守りにと置いてかれたエルダークアールちゃんが近寄ってきてベッドの上であっためてくれるやつだ…アデおじ帰ってきたらクアールの海でぬくぬくと眠ってる皇子見つけるやつだ。
すごく気持ち良さそうにすぅすぅ寝息立てて安心したようにぐっすり眠ってる皇子の姿見て少しだけムッとしたアデおじがほらほら君達の仕事は終わったよ、どきなさいってベッドから下りるよう促すけどクアールちゃん達は首を傾げてそれからまた素知らぬ顔で前足に顎乗っけて皇子のお守り続けるから可愛い。
それにプチンッと何かが切れたアデおじが皇子叩き起こしてそんなにクアールが好きなら全部見てもらわないとねとか言って二回戦おっぱじめるから。訳が分からないまま苛められて気持ちいいのか痛いのか分からず泣いてる皇子が心配でクアールも皇子を宥めようとあらゆるとこ舐めるからもはや羞恥ぷれい。
そうしてその後羞恥にまみれ腹を立てた皇子はしばらくアデおじに近寄りもしなくなってクアールの海に沈むんだろうね。皇子を守るようにすり寄るクアールちゃん達の表情がしたり顔に見え始めたら病気です宰相。クアールセコムはアデおじが近寄ると唸って皇子に教えてくれるよ(本来の主はアデおじです)
そうやってアデおじ避けてるくせに皇子は皇子でクアールちゃんに囲まれてさすがに怒りすぎたとかどうやってもう怒ってないと伝えようかとかひとり延々と反省会開いて結局仲直りの方法が思い付かず泣きそうな顔するからクアールちゃんも落ち着かない様子で皇子に体をぴったりくっつけたり顔舐めたりして、くすぐったいって思わず皇子が笑うからクアール達はこれが正解なんだと曲解して、そう言えば宰相がいた時も舐めたら気持ち良さそうな声出してた、悦んでた、と曲解に曲解を重ね何かにピンと来たのかクアール達、皇子を囲んだかと思ったら器用に服を脱がし始め、舐め始めるまさかのクアプロ始まった。
アデおじも確かにほんの少しだけ身勝手だったかと反省して皇子に会いに行くんだけどクアールちゃんに唸られるし皇子もムッツリした顔でクアールちゃんの首に縋りながらオレ今クアールだから人間の言葉分かんないとか言うからプッツンしたアデおじ、なるほどねとにっこり笑ってベッドにぶん投げるよね。
本気で切れたアデおじが空恐ろしい笑顔でプロンちゃんをうつ伏せに組み敷いて、プロンちゃんはその恐ろしさに何やだやめてごめんなさいって泣きを入れるんだけどクアールなんでしょ、人間の言葉分かんないんだよねって冷え冷えとして声で返してプロンちゃんがこわいこわい泣いても後背位で続けるやつ。
クアールなんでしょって言って獣のように(苦手な)バックを強要される皇子かわいそう、クアールは人間の言葉喋らないよねって言って口に指つっこまれちゃう皇子かわいそう、きっと最後は訳分かんない状態で宰相に(クアールの鳴き声でもないのに)人間の言葉じゃなくにゃあにゃあ言わせられ続けるんだ。
皇子がにゃあって鳴いたら止めてもらえると思って鳴くのかと思うと本当可愛いしかわいそう。鳴いたらやめてあげるなんてアデおじ一言も言ってないからきっとやめてもらえないよ。ただ皇子が可愛いだけだよ。それも分からないでとろとろに溶けたおめめして唯一の希望のようににゃあって鳴く皇子可愛い。
そんな感じで宰相に苛められるプロンちゃんだけどレイヴス兄上とかアラネア姐さんみたいな極近い人以外にはクアールを従え誰も近寄らせず誰とも口を利かない傲慢で冷たい皇子様な印象で広まってると良い。ただ単に他人と話す機会がないだけなんだけど誤解を解く日がなかなか来ないからロキくん頑張れ。
オメガの巣作りがこの沼にもやってきたー!
オメガバースのヒートとか発情期とか特に刺さらなかったのにオメガの巣作り話聞いて可愛い…プロンちゃんがアデおじの服一枚また一枚とこっそり自分のベッドに持ち込んでぬくぬくしてぎゅってしがみついて残り香にうっとりしてほっぺたすりすりするのかと思ったらめっちゃ可愛い…ってなりました。
アデおじの服一枚くすねるのも可愛いけど欲しいって言えないしバレたくないから帽子こっそり持って帰って型崩れするから抱きしめられないけどすごく近くに置いて丸まって眠ってそれを服整えてようやく帽子無いことに気付いたアデおじに見つかるもまぁいっかって見逃してもらう巣作りアデプロちゃんな。
巣作りうまく出来なくてこんなんじゃ褒めてもらえない…って落ち込むのなにそれかわいい…プライドが邪魔してお洋服集められない理性vsこんな巣じゃ中に入ってもらえないって焦る本能との闘い…。
やっぱりオメガの発情期が来る前って来たら3~7日くらいはまともに衣食住出来ないと考えると何を食べてもすぐにお腹が空いちゃう感じになるのかな。初めての発情期は時期が時期だから前はあんなに食事制限してたのに最近は随分と食欲旺盛だね、成長期かなって笑ってたのに急に大人になっちゃうのかな。
初めての発情期は巣作りという概念がなくてただただアデおじの匂いが近くにないと不安で落ち着かなくて引っ付き虫になりたいけど言うに言えなくてふとした拍子に袖とか握るのに何?って聞かれると慌てて手を放して何でもないと言い張り、徐々に状態が悪化して微かに匂いの残るベッドでひとり悶える皇子。
食欲が出てきて次第に巣作りの本能でそわそわと落ち着かなくなって最後はヒート直前のだるさ、熱っぽさといい匂いがし出すの。直前の微かなフェロモンの匂いでクアールちゃんが誰よりも先に気付いて服を咬んで引っ張って教えようとするのだけど頭の回らない皇子はじゃれてるのかと誤解する。
ふらふらだけど外せない所用で部屋から出る皇子。そんな皇子が心配でクアールちゃん達もぞろぞろ付いてくる(普段はエルダークアールちゃんだけ)。でなんやかんや無事、用件は済ますもとうとう限界は訪れて完全に発情期を迎えた皇子は廊下の隅で崩れ落ちる。この時点で匂いは相当なものとなっている。
匂いにつられるよう人が集まり始める。その中には目の色を変える者も出てきてクアールちゃん達は皇子を護るよう周りを囲い唸りながら威嚇する。クアールちゃんのおかげで皇子に近づく者はいないが助ける者もいない。そんな中、最近親しい程ではないが顔見知りくらいになった感じのロキくんが現れる。
当然のごとくクアールちゃんはロキくんも近づかせないんだけど異変に気づいたロキくんはレイヴス兄上まで皇子が危険な状態であることを急いで報告してくれる。これがきっかけで後々、皇子とロキくん仲良くなるといい。不死将軍の話とか聞いて興味持ったらいい。クアールちゃんも威嚇しなくなるよ。
結局レイヴス兄上が助けに来てくれるんだけど皇子抱いた兄上に周囲へと威嚇を続けながらも大人しくぞろぞろと付いていくクアールちゃんの図ってすごいな。兄上はβでもαでも美味しい。ただどちらにしても番はアデおじだからどうあっても擬似的にしか慰めてやれない。だから兄上が宰相呼んでくれるよ。
アデおじはプロンちゃんがωで自分の番だってことは知ってたけど発情期が来ることは想定外だったら良い。たぶん想定より早く訪れて(クローンだから通常の人間よりサイクルが早め)、食欲もそれまで制限してたものを考えれば普通量に戻ったくらいだったから後から考えてみれば確かに…程度であるといい。
だから報告上がってきた時は驚いて目を丸くするというか、あらら…みたいな反応してくれるといい。今、手持ちがこれしかないんだよねって伝令係に帽子渡してほしい。行ってあげたいけど宰相も忙しいからね。まともに巣作り終えてない皇子はたぶん今頃アデおじの匂いに飢えて持て余した熱に泣いてるよ。
これがきっかけでその後、巣作りしたいけど素直にお洋服欲しいと言えないプロンちゃんが発情期迎える度にこっそり帽子だけ持っていくんだよ。帽子なら問題ないって。素直にお洋服掻き集めたら頭がとけちゃうくらいしあわせな気持ちで発情期迎えられるのに素直じゃないから足りない足りないって我慢大会。
アデおじは優しいからね、自然の摂理に反するし体にも負担がかかるからとか言ってきっと抑制剤とか使わせてくれないよ。巣作りは睦み合うまでの間に如何に自分を安定させられるか、その環境を作れるかが目的だと思うのでちゃんと出来なかったら情緒がすごく不安定で、飢えて渇いて仕方なくて苦しいよ。
一週間籠るからと想定し得る限りの仕事片付けてたら大分遅くなっちゃって、皇子のいる部屋に入ったらその瞬間、思わず乾いた笑いがこぼれるくらい悲惨な状況だといい。隔離部屋だから匂いが外に漏れず充満してて眩暈が起きそうなくらい濃密だし、皇子は堪えきれず泣きながら自身を慰めてるし。
どうしても離れなかったクアールちゃんもいるのだけどいい子に伏せやお座りをしながら爛々とした目で皇子を見つめている。αだけでなくオメガ性に関係のない獣さえもおかしくさせる空間。そこで満たされることを知らない皇子が獣のようにうーうー唸って泣いて悶えてて。放置してたらいつか気狂いしそう。
プロン皇子は初めての発情期が終わった後からチョーカーを身に付けるようになる。皇子に相応しい華美なチョーカー。番いであるアデおじが贈ったもの。それは発情期中にアデおじがそのうなじを噛まなかったことを意味しており今後も噛む予定がないことを示している。番いのいるωとして最もみじめな末路。
発情期を迎えた時の騒動といい、チョーカーといい人の口に戸は立てられぬとばかりに皇子のω性がさざ波のように伝わっていく。表向きは皇子として崇める者達も背を向けた途端舌を出し蔑む。クアールちゃんがいなかったら時場所構わず物陰に引っ張り込まれてたよ…皇子の孤立が更に際立ちそう…。
いっそのことクアールちゃんの隙を突いて連れ込まれるのもありなのでは…初めての発情期以降愁いを帯びた、ふと垣間見せる皇子の艶めいた表情は見る者によっては酷く暴力性や加虐性を引き起こしちゃう。皇子に自覚などない。ただ連れ込んだ者は後に怒り狂ったクアールちゃん達に咬み殺されそう…。
アデおじは毎朝、噛む気もないくせにわざとその手で皇子のうなじを触り、チョーカーを填める。触れられる度に唇を噛んでぞくぞくと背筋が震える感覚をやり過ごす皇子。そしてそれを見て口元にうっすらと笑みを浮かべるアデおじを皇子は知らない。まるで儀式のように毎朝そんなことを繰り返す二人。